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本当はエコの物語

2016-07-14
中日
中日新聞が、6月26日の誌面に、「トキジイと太郎杉」の紹介記事をのせてくれた。
「すみかを失ったトキジイはどうなるのか?」「トキは日本では絶滅してしまった」というキーフレーズが出てきます。
そういう読み方もあったのか?これは実はエコロジーの物語だったのだと感心させられた。
物語の冒頭に、へび食い蟹の話が出てくる。
これは、最初の構想にはなかった。最初の頃の原稿は次のようなものだった。

ひなは、たる口村のあさがだいすき。お天気のよい日には、むかいの山に太陽の光があたり、きらきらかがやきはじめます。青空の中にぽっかりとうかんだ山。てっぺんには、木が生えています。急な所には草がおいしげっていますが、岩だらけで何も生えていないところもあります。冬にふった雪がなだれとなって落ちて、ハゲてしまったのです。

おひさまがのぼるにつれ、明るいところがだんだん下におりてきて、村ぜんたいが明るくなります。ひなも太陽といっしょにげんきがでてくるみたい。
 村には、大きな大きな杉の木があります。さかをのぼった高いところに立っていて、まわりの杉からあたまがドーンととび出ているので、どこから見ても目立ちます。
太郎杉の下には、ちんじゅさまがあって村を守っています。村の人たちはお正月には雪の中、初もうでに出かけて1年のぶじをいのります。そして、春と秋のお祭り。たうえがおわると春の祭り、秋は、いねかりがおわると秋のまつり。男たちはどぶろくという、しろい酒を飲みます。おかあさんたちは、はりきってりょうりを作ります。ひなは、ごちそうが出るのでお祭りが大好き。

 ちんじゅさまのたてものは、床が高く、ひなはそんなにこしをかがめてなくても、あたまをちょっと下げれば中に入って行けるのです。ゆかの下のつちはかわいていて、丸い穴がたくさんあいてます。そこにアリを入れると、アリは穴のそこにおちて、じたばたしながらはい上がることができません。やがて、すなの中から虫が出てきて、アリをすなの中にひきずりこむのです。ひなは、なんどみてもあきません。
 ひなはおまつりでごちそうを食べたり、ちんじゅさまの床下に入ったりしながらあそぶのが一番幸せだと思うのです。

 ひなはまだ7歳なのに、夏になると村の下にながれる川に毎日水をくみに行くのが仕事です。谷にへばりついた、たる口村では、水が足りません。なので、ひなのような子供でも水くみに行かなければならないのです。

 この文章が、へび食い蟹のエピソードに変わったのは、伊之助から「昔はへび食い蟹という大きな蟹がいたものだ。秋になると
それはうまかった」という話を聞いたからだ。へび食いガニは実は藻屑カニで上海ガニと同じ種類。
海で産卵するので、下流にダムができて、登ってこれなくなったのだと推測される。

そのことも書きたかった。へび食い蟹も、太郎杉も、朱鷺も人間の都合で樽口村から姿を消した。
その樽口村も、人口が減り、村自体が絶滅の危機にある。
中日新聞は、そんな僕の思いを、うまく引き出してくれた。
感謝したい。


へび食い蟹
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